前腕支持型歩行器とは?特徴・選び方・介護保険レンタルまで徹底解説

そんな悩みに応えてくれるのが、前腕支持型歩行器です。
前腕支持型歩行器は、肘から先を専用の台に乗せ、体重を支えながら歩ける歩行補助具です。
リハビリや介護の現場で広く使われていますが、馬蹄型との違いや選び方は、意外と知られていません。
そこでこの記事では、前腕支持型歩行器の基本から、適している人・選び方・使い方・介護保険レンタル・代表的な製品まで、検討に必要な情報をまとめて解説します。
ご自身やご家族の歩行器選びに、ぜひお役立てください。
前腕支持型歩行器とは?肘から先で体を支える歩行補助具
まずは、前腕支持型歩行器がどんな道具なのかを整理しましょう。名前は少し難しそうですが、仕組みはとてもシンプルです。
前腕支持台(アームレスト)に体重を預けて歩ける構造
前腕支持型歩行器とは、前腕支持台に肘から先を乗せ、体重を預けながら歩く歩行補助具です。前腕支持台(アームレスト)とは、肘から手首までの腕を乗せる台のことです。
手で握るグリップだけで支えるタイプと違い、腕全体で体を支えられます。そのため、握力や手首の力に不安があっても、安定して歩きやすいのが特徴です。
たとえば、フレーム上部のアームレストに前腕を乗せ、先端のグリップを軽く握って使います。多くの製品は4輪キャスター付きで、押しながらスムーズに進めます。
「握って支える」のではなく「乗せて支える」。これが前腕支持型のいちばんの特徴です。
「前腕支持型歩行車」「腕置き型」「肘支持型」など名称の違い
前腕支持型歩行器には呼び方がいくつもありますが、指すものはほぼ同じです。
福祉用具の分類では、車輪付きのタイプを「歩行車」と呼ぶことが多いためです。製品カタログでは「前腕支持型歩行車」「前腕支持台型歩行車」という表記が一般的です。
たとえば、同じタイプの製品が「腕置き型」「肘支持型」と紹介されることもあります。ネットで探すときは「前腕支持型歩行車」でも検索すると、候補が見つかりやすくなります。
言葉の違いにこだわらず、「肘から先で支えるタイプかどうか」で見分けるのがコツです。
馬蹄型(U字型)歩行器との違い

馬蹄型歩行器は、前腕支持型とよく似た仲間で、主な違いは支える台の形です。馬蹄型とは、馬のひづめのようなU字型(コの字型)の台に前腕を乗せるタイプのことです。
前腕支持型は左右のアームレストが分かれた形が多く、馬蹄型は台が一体になっています。体を囲むように支えられる馬蹄型は、より安定を重視する場面で使われます。
たとえば、病院やリハビリ施設の歩行訓練では、馬蹄型をよく見かけます。一方、在宅や外出用の市販品は、前腕支持型が中心です。資料によっては、馬蹄型を前腕支持型の一種として扱うこともあります。
「どちらも前腕で支える仲間」と覚えておけば、製品選びで迷いにくくなります。
歩行器・歩行車・シルバーカーの分類における位置づけ
前腕支持型は、歩行補助具の中では「歩行車」の一種に位置づけられます。歩行車とは、車輪が付いていて、押しながら歩くタイプの歩行補助具のことです。
歩行補助具は大きく分けて3つあります。持ち上げて使う「歩行器」、車輪付きの「歩行車」、荷物運びが主目的の「シルバーカー」です。前腕支持型は、歩行車の中でも支える力が大きいタイプです。
たとえば、固定型やピックアップ型は「歩行器」、ハンドルを手で握って押すタイプは「歩行車」に分類されます。
全体像を知りたい方は、歩行器の種類と選び方をまとめた記事もあわせてご覧ください。
前腕支持型歩行器が適している人
次に、前腕支持型歩行器がどんな方に向いているのかを見ていきます。ご自身やご家族の状態と照らし合わせながら読んでみてください。
握力が弱くグリップを握って支えにくい人
前腕支持型歩行器は、握力や手首の力が弱い方に特に適しています。
一般的な歩行車は、グリップを握った手で体を支える構造だからです。握る力が弱いと、とっさのときに体を支えきれない不安が残ります。前腕支持型なら、肘から先の面全体で支えるため、手への負担が小さくなります。
たとえば、手や手首に痛みが出やすい方や、指先に力が入りにくい方が挙げられます。ハンドル型の歩行車で「手が疲れる」と感じた方の、乗り換え先としても選ばれています。
「握って支える」のが難しくなってきたら、前腕支持型を検討するタイミングです。
立位バランスが不安定で体重をしっかり預けたい人
立った姿勢を保つのが不安な方にも、前腕支持型歩行器は心強い選択肢です。
アームレストに前腕を乗せると、体を支える面が広くなり、体重を預けやすくなるからです。支えが安定すれば、転倒への不安がやわらぎ、一歩を踏み出しやすくなります。
たとえば、立ち上がった直後にふらつきやすい方や、長く歩くと不安定になる方です。介護施設では、職員の見守りとあわせて使われる場面もよくあります。
「支えがあれば自分で歩ける」という方の自立を、そっと後押ししてくれる道具です。
骨折後のリハビリや歩行訓練で使いたい人
前腕支持型歩行器は、骨折後や手術後の歩行訓練でも広く使われています。
腕で体重を分散して支えられるため、脚への負荷を調節しながら歩く練習ができるからです。歩行訓練の初期段階から使いやすいことが、リハビリ現場で選ばれている理由です。
たとえば、病院や介護施設のリハビリでは、前腕支持型や馬蹄型の歩行車が定番です。リハビリ向けをうたう前腕支持型のレンタル製品も展開されています。
在宅でリハビリを続けたい方は、後半で紹介する介護保険レンタルの活用も検討してみてください。
こちらの記事もあわせてご覧ください。
前腕支持型歩行器のメリット・デメリット
ここでは、前腕支持型歩行器の良い面と弱点を両方見ていきます。デメリットも知っておくと、導入後の「こんなはずでは」を防げます。
メリット:腕全体で支えられる高い安定性
最大のメリットは、腕全体で体重を支えられる安定感です。
手のひらだけで支えるタイプと比べて、体と器具が接する面が広いからです。支える面が広いほどふらつきにくく、姿勢が崩れたときも立て直しやすくなります。
たとえば、グリップ型では不安だった方が、前腕支持型に替えて「安心して歩ける」と感じるケースは少なくありません。福祉用具の相談現場でも、支えの強さを求める方への定番の提案になっています。
「しっかり預けて歩きたい」というニーズに、いちばん応えてくれるタイプと言えるでしょう。
メリット:前かがみになりやすい人でも姿勢を保ちやすい
良い歩行姿勢を保ちやすいことも、前腕支持型ならではのメリットです。
アームレストを肘の高さに合わせると、自然と上体が起きた姿勢になるからです。低い位置のハンドルを押すタイプでは、前かがみが強まりやすい方もいます。
たとえば、シルバーカーを押すとつい背中が丸まってしまう方でも、肘の高さで支える前腕支持型なら、視線を上げて歩きやすくなります。
姿勢が起きると周囲も見やすくなり、屋外を歩くときの安心感にもつながります。「歩くたびに腰が曲がってきた気がする」という方は、一度試してみる価値があります。
デメリット:サイズが大きく狭い場所では扱いにくい
一方で、本体サイズが大きめな点はデメリットです。
前腕を乗せる構造上、フレームが体を囲む形になり、幅と奥行きが必要になるからです。廊下やトイレなど、狭い場所では取り回しに苦労することがあります。
たとえば、一般的な住宅の廊下の有効幅は78cm前後です。製品の全幅によっては、方向転換が難しい場面も出てきます。室内で使うなら、全幅50cm前後のコンパクトタイプを選ぶと安心です。
購入・レンタルの前に、実際に使う場所の幅を測っておくことが失敗を防ぐポイントです。
デメリット:段差の通過や持ち運びには不向き
段差の多い場所や、頻繁な持ち運びにはあまり向いていません。
4つの車輪が常に接地して使う構造のため、段差では車輪が引っかかりやすいからです。また、しっかりした造りのぶん、重さがやや気になる製品もあります。
たとえば、玄関の上がり框(かまち)や砂利道では、持ち上げての移動が必要になる場面があります。折りたたみ対応の製品でも、車への積み込みには少し力が要ることもあります。
段差の多い住まいなら、手すりの設置や別タイプとの併用も含めて検討しましょう。
前腕支持型歩行器の種類と選び方
ここからは、製品選びで見るべき4つの視点と、「結局どれを選べばいいか」の目安を解説します。
使用場所で選ぶ(室内用・屋外用・屋内外兼用)
まず決めたいのは、室内用・屋外用・屋内外兼用のどれにするかです。使用場所によって、必要なサイズや車輪、機能が大きく変わるからです。
室内用は全幅50cm前後のコンパクト設計で、静かに動く静音キャスターの製品が中心です。屋外用・兼用タイプは、カゴや座面を備えた製品が多くなります。
たとえば「室内は伝い歩きできるが、散歩は不安」という方なら、屋外用や兼用タイプが候補です。「どこで使う時間がいちばん長いか」を起点に絞り込みましょう。
ブレーキ機能で選ぶ(抑速ブレーキ・駐車ブレーキ)
屋外で使うなら、ブレーキ機能は必ず確認したいポイントです。
歩行車は押して進む道具なので、下り坂ではスピードが出すぎる危険があるからです。抑速ブレーキとは、坂道などで速度が出すぎないよう自動で減速してくれる機能のことです。
たとえば「リトルターンZ 抑速プラス」や「シトレアR」は、抑速機能を備えた前腕支持型歩行車です。停止中に車輪を固定する駐車ブレーキも、立ち座りの安全に役立ちます。
坂道のある地域にお住まいなら、抑速ブレーキ付きを第一候補にしてください。
アームレストの高さ調節範囲と体格で選ぶ
アームレストの高さが体格に合うかどうかは、安定性を左右する重要なポイントです。
高さが合わないと、前かがみになったり肩がすくんだりして、かえって疲れやすくなるからです。
たとえば、アームレストの高さを10段階で調節できる製品や、体格の大きい方向けのワイド設計モデルがあります。カタログでは、高さの調節範囲と適応身長の目安を必ず確認しましょう。
可能であれば実物を試し、肘の高さが自然に合うかを確かめてから選ぶのが理想です。小柄な方は、低めまで下げられるかどうかも要チェックです。
座面・カゴ・折りたたみなど付加機能で選ぶ
生活シーンに合わせて、付加機能もチェックしておきましょう。
歩く支え以外の機能が、外出のしやすさや使い勝手を大きく変えるからです。
たとえば、座面付きなら散歩の途中でひと休みできます。買い物に使うならカゴ付き、車での外出が多いなら折りたたみ対応が便利です。トレイ付きの室内用モデルなら、食器や物を運ぶときにも役立ちます。
「歩く+何をしたいか」を書き出してみると、必要な機能が自然に見えてきます。迷ったら、いちばん困っている場面を思い浮かべて選んでください。
結局どれを選べばいい?時期と状態の組み合わせで考える
迷ったときは、「回復の時期」と「必要な支えの強さ」の組み合わせで考えると選びやすくなります。
同じ前腕支持型でも、リハビリ初期の方と外出用に使う方では、合う製品が違うからです。目安は次のとおりです。
手術・骨折後の急性期〜回復期で、強い支えが必要な方:馬蹄型や、室内用の前腕支持型(リハモなど)をレンタルで
在宅で室内中心、中程度の支えが必要な方:コンパクトな室内用(アルコー、セーフティーアームなど)
屋外の散歩・買い物まで広げたい方:抑速ブレーキ付きの屋外・兼用タイプ(リトルターンZ 抑速プラス、シトレアRなど)
最終的には、ケアマネジャーや理学療法士などの専門職と相談しながら決めると安心です。
前腕支持型歩行器の正しい使い方
前腕支持型歩行器は、正しく使ってこそ力を発揮します。ポイントは「高さ」「姿勢」「屋外での注意」の3つです。
高さは肘が約90度に曲がる位置に調節

使い始める前に、アームレストの高さを正しく合わせることが何より大切です。目安は、前腕を乗せたときに肘が約90度に曲がる高さです。
高すぎると肩がすくんで疲れやすく、低すぎると前かがみの姿勢になってしまうからです。
たとえば、普段の靴を履いてまっすぐ立ち、肘を直角に曲げた位置にアームレストを合わせます。体調や靴によって感覚は変わるため、使いながら微調整してください。
自分で合わせるのが不安な場合は、福祉用具専門相談員に依頼すると確実です。福祉用具専門相談員とは、福祉用具の選定や調整を助言してくれる専門職のことです。
基本の歩き方と正しい姿勢
歩くときは、背すじを伸ばし、視線を前に向けることを意識しましょう。
アームレストに寄りかかりすぎると腰が引けた姿勢になり、かえって歩きにくくなるからです。器具はあくまで「支え」で、進むのはご自身の脚です。
たとえば、体を歩行器の枠の中に入れるように立ち、器具だけを先に押し出しすぎないのがコツです。歩幅は無理に広げず、一定のリズムで足を運びましょう。
慣れるまでは、ご家族や専門職に歩き方を見てもらうと安心です。
坂道・段差・屋外で使うときの注意点
屋外では、坂道・段差・路面の状態に注意して使いましょう。
4輪の歩行車は下り坂で加速しやすく、段差や砂利道では車輪を取られやすいからです。
たとえば、下り坂では抑速ブレーキ付きでも意識して速度を落とし、体が器具に引っ張られないようにします。段差にはできるだけ正面から近づき、雨の日はスリップに注意してください。立ち止まって休むときは、駐車ブレーキを必ずかけましょう。
事前に散歩コースを下見して、危ない場所を把握しておくのもおすすめです。
前腕支持型歩行器は介護保険でレンタルできる
費用面で心強いのが、介護保険によるレンタルです。仕組みと費用の目安を押さえておきましょう。
介護保険の貸与種目「歩行器」としてレンタル対象
前腕支持型歩行器は、介護保険の「福祉用具貸与」の対象です。福祉用具貸与とは、介護保険を使って福祉用具を月額でレンタルできる制度のことです。
車輪付きの歩行車も、介護保険の分類では「歩行器」という種目に含まれるからです。
たとえば、要介護認定を受けている方なら、担当のケアマネジャーに相談し、ケアプランに組み込んでもらう流れが一般的です。
購入を決める前に、まずはレンタルできないかを確認するのがおすすめです。
要支援1・2から利用できる福祉用具
歩行器は、要支援1・2の方でも介護保険でレンタルできる種目です。
福祉用具の中には原則として要介護2以上が対象の種目もありますが、歩行器は軽度の方も利用できるからです。
たとえば、車いすや介護ベッドは原則として要介護2以上が対象です。一方、歩行器や一部の杖は、要支援の段階から借りられます。
「まだ要支援だから」とあきらめず、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみてください。早めに支えを取り入れることが、転倒の不安を減らし、活動量を保つことにつながります。
レンタル費用の目安と自己負担額
レンタル料の総額は月2,000〜4,000円前後、自己負担はその1〜3割が一般的な目安です。
介護保険を使うと、所得に応じて費用の1〜3割の負担でレンタルできるからです。
たとえば、月3,000円の前腕支持型歩行車なら、1割負担の方の支払いは月300円ほどです。金額は製品や事業所によって異なるため、必ず見積もりで確認しましょう。
レンタルの手続きや流れは、歩行器レンタルの解説記事で詳しく紹介しています。
レンタルと購入の使い分け
迷ったら、まずレンタルで試し、長く使うと決まってから購入を検討する流れがおすすめです。
体の状態は変化するため、合わなくなったら交換できるレンタルの柔軟さが活きるからです。
たとえば、リハビリ期は支えの強いタイプをレンタルし、回復に合わせて軽いタイプへ交換できます。一方、介護保険を使わない方や、長く同じ製品を使う方は、購入のほうが割安になることもあります。
費用だけでなく「体の変化に合わせられるか」で判断すると、失敗しにくくなります。
代表的な前腕支持型歩行器・歩行車の製品例
ここでは、前腕支持型の代表的な製品をタイプ別に紹介します。製品名はあくまで例です。最新の仕様や価格は、必ず各メーカーの公式情報で確認してください。
屋外・屋内外兼用の定番モデル
シトレアシリーズ(幸和製作所)
シトレアシリーズは、軽量でコンパクトな前腕支持型歩行車の定番です。
全幅48cmのスリムな設計で、屋外だけでなく室内でも使いやすいからです。
「屋内外兼用で1台」を探している方に、まず候補にしてほしいシリーズです。
リトルターンZ 抑速プラス(アロン化成)
リトルターンZ 抑速プラスは、坂道での安心感を重視した前腕支持型歩行車です。
速度の出すぎを抑える抑速ブレーキを備え、屋外・室内兼用で使えるからです。
たとえば、抑速の効き具合を4段階で調節できるため、坂の多い道でも自分の歩調に合わせやすくなっています。座面付きなので、散歩の途中に腰かけて休むこともできます。
小回りの利くコンパクト設計で、屋外利用を考えている方の有力な候補となる1台です。
室内用のコンパクトモデル
アルコーシリーズ(星光医療器製作所)
アルコーシリーズは、室内用の前腕支持型歩行車として広く使われている定番です。
コンパクトな4輪設計で、家の中でも小回りが利きやすいからです。
室内のリハビリや移動の支えを探している方が、安心して選びやすいシリーズです。
セーフティーアームUXタイプ(イーストアイ)
セーフティーアームUXタイプは、狭い室内でも使いやすいスリムな前腕支持型歩行器です。
折りたたみに対応したコンパクト設計で、狭い場所でもつかまりやすい構造だからです。
たとえば、廊下やトイレまでの移動など、家の中の短い距離の支えとして活用されています。肘を乗せて支えられるため、グリップ型の室内歩行器では不安が残る方にも向いています。
「室内のほんの数歩がこわい」という悩みに応えてくれる1台です。
リハビリ・施設向けモデル
リハモ(フランスベッド)
リハモ(REHAMO)は、歩行リハビリ向けに展開されている前腕支持型歩行車です。
介護用品レンタル大手のフランスベッドが取り扱っており、レンタルで導入しやすいからです。
たとえば、抑速ブレーキ付きの「コンパルリハモ」は、ダスキンヘルスレントでもレンタル提供されています。リハビリ目的で一定期間だけ使いたい場合に、レンタルと相性の良い製品です。
「リハビリの間だけ使いたい」という方は、レンタルでの利用を検討してみてください。
パソラ(パラマウントベッド)
パソラは、デザイン性にもこだわった前腕支持型(肘支持型)の歩行器です。
介護ベッドで知られるパラマウントベッドが手がけており、見た目のやわらかさが特徴だからです。
たとえば、福祉用具の紹介記事では「おしゃれな前腕支持型歩行器」として取り上げられています。「いかにも介護用品」という見た目に抵抗がある方の、心理的なハードルを下げてくれる選択肢です。
機能だけでなく「使いたくなるデザイン」で選びたい方は、チェックしてみてください。
「歩行器に体を預けずに歩きたい」方への選択肢

ここまで紹介した前腕支持型歩行器は、身体を預けながら使う道具です。一方で、身体に装着し、脚の動きそのものをアシストする歩行支援機器もあります。
「歩行器を押して歩くのは嫌だなぁ」という方もいらっしゃると思います。そのときの選択肢に、ぜひ加えていただけたらと思います。
当社の装着型歩行支援ロボット「WIM S」は、腰に装着して歩行動作をアシストする製品です。歩行器のように前方へ身体を預ける必要がないため、前かがみになりにくく、両手を自由に使いながら歩けるのが大きな特徴です。
さらに、脚の振り出しをサポートすることで、自然に歩幅を広げやすく、良い歩行姿勢を意識しながら歩くトレーニングにも活用できます。
散歩や外出など、日常生活の中で使いやすいことも装着型ならではのメリットです。
WIM Sを歩行器の代わりとして全面的におすすめすることはできません。ご本人の目的や身体の状態に合うかを確認し、必要に応じて専門職へ相談しながら検討してください。
前腕支持型歩行器に関するよくある質問(FAQ)
最後に、前腕支持型歩行器についてよく寄せられる質問にお答えします。
Q1:前腕支持型歩行器と馬蹄型歩行器の違いは何ですか?
A:どちらも前腕で体を支えるタイプで、主な違いは台の形です。馬蹄型はU字型(コの字型)の一体の台に前腕を乗せ、前腕支持型は左右に分かれたアームレストで支える形が一般的です。資料によっては、馬蹄型を前腕支持型の一種として扱うこともあります。
Q2:前腕支持型歩行器は介護保険でレンタルできますか?
A:はい、介護保険の福祉用具貸与の種目「歩行器」としてレンタルできます。歩行器は要支援1・2の方も対象で、費用の1〜3割の自己負担で利用できます。まずは担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してください。
Q3:シルバーカーとはどう違いますか?
A:シルバーカーは荷物の運搬や休憩が主な目的で、体重をしっかり預ける構造ではありません。前腕支持型歩行器は、体重を支えながら歩くための福祉用具です。体を支える必要がある方には、シルバーカーではなく歩行器・歩行車が適しています。
Q4:どこで試したり相談したりできますか?
A:福祉用具貸与事業所や介護用品店で、試用や購入の相談ができます。介護保険を使う場合は、ケアマネジャー経由で福祉用具専門相談員に相談する流れが一般的です。体格に合うかどうかは、実際に試してから決めることをおすすめします。
まとめ:前腕支持型歩行器は「腕全体で支えたい人」の有力な選択肢
前腕支持型歩行器は、肘から先をアームレストに乗せ、体重を預けながら歩ける歩行補助具でした。握力が弱い方、立位バランスに不安がある方、リハビリ中の方に特に適しています。
選ぶときは、使用場所・ブレーキ・高さ調節・付加機能の4つの視点で絞り込みましょう。介護保険を使えば、要支援1からレンタルで試すことができます。
まずはケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談し、実際に試してから決めるのが失敗しないいちばんの近道です。
この記事が、あなたやご家族に合う1台を見つけるきっかけになればうれしいです。歩行器全体の種類や選び方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。














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